誰が何のために仕掛けたのか?
   OSIの影が見え隠れする“MJ-12”

“MJ-12フィーバー”を振り返って

 ひところのUFO特番を賑わせた「MJ-12」文書がまた米国では再燃していますが、そもそもこの「騒ぎ」は何だったのか、当時の状況を以下に掲載します。
  当時読んだ関連書は、(著者名敬称略)
  『MJ−12の秘密』『これが宇宙人との密約だ』矢追純一
  『アウトゼア』ハワード・ブラム
  『トップシークレット』『THE UFO REPORT』ティモシー・グッド
  『UFOに関する極秘ファイルを入手した』リチャード・ホール
  『MJ−12の謎と第18格納庫の秘密』ティモシー・ G・ベクリー
  『UFOの嘘』志水一夫
  などで、このほかにもいろいろな観点からMJ−12に言及した本がかなり出ていたようです。



  これらの本を総合して判断すると、MJ−12文書なるものが世に出たいきさつに ついては、アメリカのウイリアム(ビル)・ムーアら、及びイギリスのティモシー・グッドの2派によって公開されたようです。元になったマイクロフィルムの送信元(ソース)はよくわかりませんが、情報機関の人間(仮名・ファルコン)が関っているらしい、としかいえません。これもどこまで本当か私には知る由もありません。

  MJ−12文書の偽造に関しては文書番号、日付の様式、トルーマン大統領のサ インが他の文書からの複写であった、などの点から結論づけられていますが、その文書の中身すなわち内容まで「作り物・フィクション」であったかどうかは、いまいち よくわかりません。

  そこで、ここから私の想像的推理になりますが、ムーアらはむしろこの文書の仕 掛け人というより、何者かに仕掛けられ、利用された立場にあったのではと思われ ます。この感触は『アウトゼア』を読んで得られました。

  私としてはおそらくこの文書のオリジナル(原本のコピー)が、当時何らかの形で未知の筋にリークした形跡を察知した情報機関が、その対策としていずれ偽造文書とわかる形のものを別に作成し、ムーアやグッドをターゲットにして流したのではないか、という可能性を考慮すべだと考えています。

  UFO情報に関してはGSWが、米国政府を相手取り情報公開を求めた訴訟に勝訴したことによって、CIAがこの問題(UFO全般)に密接に関っていることが明らかになりました。したがってこの問題(MJ−12)についても、おそらくそのような機関が関っているであろう、と推測してもおかしくないと思います。(*)

 ところでMJ−12的意思決定グループの存在については、すでにこの騒ぎが起きるかなり前からささやかれていたようです。1964年デビッド・ワイズらの共著によって出版された『見えざる政府』によって、アイゼンハワー大統領時代の初期、秘密指令54/12の下につくられた「54/12グループ」の存在が指摘されていたようです。

  このような疑惑がくすぶり続ける中で、ムーアでもグッドでもない未知の第三者・・多分大統領経験者クラスのきわめてハイレベルの人間であろうと思いますが、その人物が極秘文書オリジナルのコピーを入手し、「ある行動に備えて」いるのではないかと、私は勝手なシナリオを描いてみるのです。その意図にダメージを与えるための煙幕作戦、ディスインフォメーション工作としてMJ−12文書騒ぎが仕掛けられたのでは?という疑いも私は持っています。

  権力闘争というものは上層部になればなるほど、その確執はすさまじいものがあ るのが国家の本質だと思います。旧ソ連もその劇的な一例を示したばかりですが、自由と平和の国アメリカも私は例外でないと思います。

 (*)CIAといえばダレス、ダレスといえばJFK、という連想も一考に値します。


  1993/03/07

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