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 第2のロズウェル事件が起きたら?
      パニック防止策はあるのか


    UFO情報公開と危機管理

 米国では雑誌『オムニ』の94年11月号で「ロズウェル宣言」が掲載され、地球外知性に関する情報の公開を求める市民レベルの草の根運動が広がりを見せているようです。(週刊『プレイボーイ』誌95年3月7日号)

 ロズウェル事件に関して、1994年9月、米空軍は「モーガル気球」とする調査結果を発表し、一部新聞では「UFO論議に終止符」などという見出しの記事を掲載したことに対して、私は「終止符」どころか「UFO論議に火に油を注ぐようなものではないか」と書きましたが、その後の米国では、まさにそういう状況になりつつあるようです。

 しかし、UFO機密情報の公開を求める草の根市民運動の火の手がいくら燃え上がろうとも、所詮、一時的な野火で消えてしまう可能性もあり、国家安全保障を司る合衆国最上層部が、果たしてこのような世論に屈して公開に踏み切るかどうかはかなり疑問です。

 情報の公開によってもたらされる社会的な不安定要素、とりわけ経済的秩序への影響、善良な市民の心の拠り所ともいうべき宗教的世界観への打撃、科学技術、特にNASAを頂点とする宇宙開発や軍事面への深刻な影響を考慮すれば、最後の最後まで機密情報の公開は行われないと考えるのが常識的のように思われます。

 しかし、20年前、10年前、 5年前・・と世界の政治的状況の変化をたどれば、確実に「公開への政治的環境」は固まりつつあるように思えます。ソ連が崩壊し東西冷戦構造が消失したことで最大の不安定要因が実質上なくなり、「公開決断」への一つの条件はクリアされています。

 満たされなければならない条件はまだ残っており、中でも最近の世界的経済金融不安に対する影響度がどれくらいあるのか、この点が未知数ではないかと思います。経済金融面は、石油や原子力などのエネルギー供給面を牛耳る世界資本に対して、いわゆる「UFOテクノロジー」の実在がどの程度衝撃を与えるのか、さらにドル暴落といった世界的通貨危機を触発しないかという点でしょう。

 このほか機密情報の公開によって、彼らが地球に訪れる「目的」が明らかになると、地球環境の見通しや人類のルーツそして進化など、広範な分野で既成概念や価値観の崩壊が生じる可能性があると思います。これらのリスクをどのように担保するのか、この点が機密情報公開のための最大の課題ではないだろうか。(宇宙防衛システム、世界統一通貨システム、民衆の心理コントロールシステムなどの早期確立のために、いわゆる「地球外脅威」が逆用または創出されるという説もあるようです。)

 しかしもう一つ考えなければならない大事なことは、「第2のロズウェル事件」が明日、世界のどこかで起こらないという保証はない、ということです。「こちらの事情」ではなく、「あちら(UFO側)の事情」でそのような突発的な墜落事故が生じた場合、1940年代に比べ世界の情報ネットワークは格段に進歩していますから、「モーガル気球だった」などという陳腐な手は二度と使えないでしょう。

 偶発事件がもとで、否応無しに人類が「彼らの存在」を認知しなければならなくなるわけで、その衝撃度ははかり知れません。おそらく、このジレンマは機密情報を保持する側の最大の悩みであろうと思います。

 私としては、今の状況で「第2のロズウェル事件」が発生した場合のリスクを考えれば、「危機管理」という面からそろそろUFO問題の真実を段階的に公開した方が衝撃度が緩和されてよいのではないか、と思います。その結果、UFOファンの思惑がはずれて「すべて軍事上の機密プロジェクトの一環だった」となれば、むしろほっとしますが、もちろんアブダクションケースなども含め、人権擁護の観点からも国家的な賠償責任からは逃れられないでしょう。

 以上はあくまでも私の趣味的なUFO問題へのアプローチから考えだされた推測に過ぎないことを念のためおことわりしておきます。

  1995/03/05

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